[9PCM]反射的反応のタイプ(T4、T6、T8)のまとめ!

9PCM(9つの性格と動機)は、人の性格を9つにわけて考えるエニアグラムをベースとした性格類型論です。
本記事では問題発生時の「無意識反応」(ハーモニクス)の「反射的反応」に属する各タイプ(T4、T6、T8)についてまとめました。
反射的反応について
反射的反応とは
◆一言でいうと:問題に対して、反射的に感情的、身体的な反応を示すタイプ。
◆該当タイプ:タイプ4、タイプ6、タイプ8
◆とっさの反応:ええっ!? どうして!?(泣き崩れる、パニックになる)
よし!!(本能的に攻撃や行動をする)など
◆スタンス:問題を過大評価しがちで、大げさに物事を捉える。
反射的反応の説明
・問題に対して、反射的に感情的、身体的な反応が生じます。
・問題を過大評価しがちです。
・問題に対して咄嗟に、反応します。対応方法は、自分の経験や知識、価値観に基づいた行動を取ります。
(だいたい後の事は、まったく考えておらず、目の前の事に手をつけようとします)
・潜在意識的には、相手の悩みと自身の経験や知識を重ねて反応しています。
・相手から、自分の考えた事と異なった影響を受けることを大変、恐れています。
・問題解決に至るためには少し遠いかもしれませんが、自分の感情を無視しないことで、状況の悪化を防ぎます。
反射的反応の各タイプの説明
各タイプの動機や恐れ、欲求の違いにより、反応が異なります。
各タイプの動機と自己価値は、以下のとおりです。
各タイプの動機と自己価値、根源的恐れと根源的欲求
動機は根源的恐れと、根源的欲求に根差しており、根源的欲求は動機の源と言えます。
動機の違いが、価値観を生み、個性の違いを際立たせます。
タイプ | ニックネーム | 動機 | 自己価値 | 根源的恐れ | 根源的欲求 |
---|---|---|---|---|---|
T1 | 改革する人 | 自分なりの基準に則り、正しい間違いのないことをしたい | 自分は、理性的で客観的で正しい | 自分が邪で間違っていること | 正しく、一貫性がありたい |
T2 | 人を助ける人 | 人の役に立つことで、愛を得たい | 自分は、人の面倒を見る愛情深い人間である | 愛されず求められないこと | 愛されていると感じていたい |
T3 | 達成する人 | 成果を出して、賞賛を得たい | 自分は、際立っていて賞賛に値する。 | 自分に価値がなく、拒絶されること | 価値ある存在で受け入れられたい |
T4 | 個性的な人 | 自分らしさを表現することで、感動を味わいたい | 自分は、独特で感受性が強い | 主体意識や存在意義をもてないこと | 自分自身であることの存在意義を見出したい |
T5 | 調べる人 | 情報を分析し、物事の本質を見極めたい | 自分は、理解力があり知的である | 無能で役立たずで、圧倒されること | 能力があり、役に立ちたい |
T6 | 忠実な人 | 責任を果たすことで、仲間として認められ安心したい | 自分は、信頼に値し、責任感がある | 支えや導きを失い、自立できないこと | 安全と支えを得たい |
T7 | 熱中する人 | いろいろな可能性に挑戦して、人生を楽しみ幸せでいたい | 自分は、のびのびと振る舞い幸せだ | 必要なものを奪われ、痛みを伴うこと | 幸せで満足していたい |
T8 | 挑戦する人 | 自分の影響を行使して、存在を感じていたい | 自分は、力があり有能だ | 他人に支配され、侵害されること | 自分を守りたい |
T9 | 平和をもたらす人 | 他者と融和することで、平和なきもちでいたい | 自分は、穏やかで安定している | つながりを失い、バラバラになること | こころの平穏を維持したい |
各センターが欲するもの
各タイプのセンターの違いにより、欲する物が異なります。
各タイプを説明する前に、軽くセンターのおさらいをしておきます。
センター | 該当タイプ | 一言でいうと | 求めるもの | 潜在的 感情 | 時間軸 | 説明 |
---|---|---|---|---|---|---|
本能(ガッツ) センター | T8:挑戦する人 T9:平和をもたらす人 T1:改革する人 | 本能で働くタイプ。 | 自立、 境界、 コントロール | 怒り | 現在、 今この瞬間 | 「自立、境界、コントロール」を得るため、周囲をコントロール、抵抗しようとする。 ストレスがかかると、動くことをしようとしがちです。 |
感情(ハート) センター | T2:人を助ける人 T3:達成する人 T4:個性的な人 | 心で感じるタイプ。 | (人からの) 関心 | 恥 | 過去、 イメージ | 「(人からの)関心」を得るため、自己イメージに固執する。 ストレスがかかると、自分の気持ちを優先しようとしがちです。 |
思考(ヘッド) センター | T5:調べる人 T6:忠実な人 T7:熱中する人 | 頭で考えるタイプ。 | 安全、 安心 (不安の解消) | 不安 | 未来、 理屈 | 「安全、安心」を得るため、戦略,、信念、理屈に思考をむける。 ストレスがかかると、考えることをしようとしがちです。 |
タイプ4:個性的な人(感情センター×反射的反応)

通常のT4は感情センターに所属しており、エネルギーの向きは、内向きです。
感情の起伏が激しく、押し寄せる感情の波の中で「誰か私をわかって!/誰もわかってくれない、そんな私は特別なんだ!」と自己憐憫に浸ることもしばしばあります。
問題の中で、自分自身であることの存在意義を見出したい、そんなタイプです。
問題発生時の反応例
問題が起こった際に、タイプ4は過去の自分に似たような出来事がないかを自分に問いかけ、過去の出来事やその時の感情と自分の感情を重ね合わせて、感情ワークを行っています。
喜びと悲しみを反芻し、気持ちの整理に多大なエネルギーを使っています。
押し寄せる感情の波の中、「誰か私をわかって!」と、感情センターらしく「(人への)関心」を獲得しようとします。
その際に、誰かがタイプ4の抱える問題に共感し、助けてくれたりすると、「人から助けてもらえる私は特別なんだ!」と、そこでまた感動が起こり、感情の波に呑まれていきます。。。
タイプ6:忠実な人(思考センター×反射的反応)

通常のT6は思考センターに所属しており、エネルギーの向きは、両向きです。
タイプ6は「不安」の感情が非常に強いタイプです。
そんなタイプ6は、問題が発生するとアタマが真っ白になり、パニックを起こします。
※不安の感情が先に立つ心配性なので、パニックになるまで状況を悪化させることも少ないです。
問題発生時の反応例
タイプ6は問題発生時は、問題に圧倒され、パニックに近い行動を起こします。
アタマが真っ白で思考ができないため、感情的になり他人にあたり散らしたり、温厚だったタイプ6が豹変し、日頃の不満を声高らかに責め立てたりします。
また、不安でいっぱいなので、いつも以上に人に頼ろうとします。
状況によっては、いままで仲良くやっていた人を敵視し、村八分に追い込もうとすることもあります。
他人からなだめられたり、一定の安心が得られるまでは、手の付けられない状態になります。。。
加害者と被害者という立場の違いでも、かなり2面性を感じます。
◆加害者⇒「悪いことをした。。。」と不安になり、許してもらうまでトコトン相手に誤ります。
◆被害者⇒「私は傷つけられた!!」、だから「同じように相手を傷つけても大丈夫なんだ」と言わんばかりに、加害者を責め立てます。
タイプ8:挑戦する人(本能センター×反射的反応)

通常のT8は本能センターに所属しており、エネルギーの向きは、外向きです。
センターの特性上、境界意識が強く、問題が発生すると自分自身の危機となり得る物を潰すよう、反射的に体が動きます。
問題発生時の反応例
問題に対して、「私が何とかする!」、「そんなの自分で考えろ!」、「だから、なんだ!どうしたいんだ!」など対応は、様々。
人によっては、思考停止のゴリラのように、
「オマエ、テキ。オレ、ナグル!」、
「・・・殺す!」
というような、極端な方もいます。
共通していることは、自分のペースを乱されることを嫌うので、問題が発生したり悩みを相談されると、助けるなり、ぶった切るなり、決断を求めるなりして、強烈なパワーで直ちに対応しようとします。
問題は自分を脅かす脅威と考えているので、タイプ8が自己主張をしたり、高圧的な態度になるのは、傷つけられる(生命の危機に陥る)という自分を恐れているからかもしれません。
最後に
さて、反射的反応のタイプ(T4、T6、T8)をみて、反射的反応のタイプはこんな感じというイメージはつきましたか?
同じ反射的反応でも、タイプやセンターの違いによって、行動や振る舞いなど異なるものになります。
9PCM(9つの性格と動機)を通じて他人の性格タイプを理解することで、コミュニケーションの質を向上させることができます。
他人の行動や思考の背後にある動機やニーズを理解し、より効果的なコミュニケーションを築くことができます。
自分のタイプだけでなく、他人のタイプを知ることで、ストレスへの対処法や冷静な判断ができるようになります。
自身のストレス反応や不健全な行動パターンを認識し、より建設的な方法でストレスを管理することもできます。
9PCMを学んで自身の欲求やニーズを把握することで、より意味のある目標が設定できるようになり、自己モチベーションを高めることができます。自身のタイプに合わせた活動や環境を選ぶことで、より充実した人生を送ることができます。
9PCMは、人間関係や個人の成長に関する理解を深めるためのツールとして役立ちます。
ただし、タイプは一つの枠に固定されるものではなく、個人の成長や状況によって変化することを忘れないようにすることも大事です。
9PCMを学んで、人間関係に活かしてみてはいかがでしょうか。