[9PCM]解決的反応のタイプ(T1、T3、T5)のまとめ!

9PCM(9つの性格と動機)は、人の性格を9つにわけて考えるエニアグラムをベースとした性格類型論です。
本記事では問題発生時の「無意識反応」(ハーモニクス)の「解決的反応」に属する各タイプ(T2、T7、T9)についてまとめました。
解決的反応について
解決的反応とは
◆一言でいうと:問題に対して、感情的にならずに合理的な解決方法をとろうとするタイプ。
◆該当タイプ:タイプ1、タイプ3、タイプ5
◆とっさの反応:そう、きたか。。。
じゃぁ、どう対応しようか。(解決に向けた行動) など
◆スタンス:問題を自分が思う解決策で解決しようとします。
解決的反応の説明
・問題に対して、感情的にならずに合理的な解決方法をとろうと反応をします。
・問題を自分が思う解決策で解決しようとします。
ただし、解決方法は万人が正しいという策ではなく、あくまで自分が思う解決方法です。
・相手の悩みに対しては、「こうすればいいよ」、 「いい方法があるよ」等、具体的な解決案や方法を示します。
・潜在意識的には「悩み=問題」と考えます。
・解決志向は強いのですが、傾聴や共感することが苦手なため、ドライな対応をとりがちです。
※共感して、ただ話を聞いて欲しいだけなのに、このタイプの人に相談を持ち掛けると、解決方法の提示ばかりで共感してくれない。
解決的反応の各タイプの説明
各タイプの動機や恐れ、欲求の違いにより、反応が異なります。
各タイプの動機と自己価値は、以下のとおりです。
各タイプの動機と自己価値、根源的恐れと根源的欲求
動機は根源的恐れと、根源的欲求に根差しており、根源的欲求は動機の源と言えます。
動機の違いが、価値観を生み、個性の違いを際立たせます。
タイプ | ニックネーム | 動機 | 自己価値 | 根源的恐れ | 根源的欲求 |
---|---|---|---|---|---|
T1 | 改革する人 | 自分なりの基準に則り、正しい間違いのないことをしたい | 自分は、理性的で客観的で正しい | 自分が邪で間違っていること | 正しく、一貫性がありたい |
T2 | 人を助ける人 | 人の役に立つことで、愛を得たい | 自分は、人の面倒を見る愛情深い人間である | 愛されず求められないこと | 愛されていると感じていたい |
T3 | 達成する人 | 成果を出して、賞賛を得たい | 自分は、際立っていて賞賛に値する。 | 自分に価値がなく、拒絶されること | 価値ある存在で受け入れられたい |
T4 | 個性的な人 | 自分らしさを表現することで、感動を味わいたい | 自分は、独特で感受性が強い | 主体意識や存在意義をもてないこと | 自分自身であることの存在意義を見出したい |
T5 | 調べる人 | 情報を分析し、物事の本質を見極めたい | 自分は、理解力があり知的である | 無能で役立たずで、圧倒されること | 能力があり、役に立ちたい |
T6 | 忠実な人 | 責任を果たすことで、仲間として認められ安心したい | 自分は、信頼に値し、責任感がある | 支えや導きを失い、自立できないこと | 安全と支えを得たい |
T7 | 熱中する人 | いろいろな可能性に挑戦して、人生を楽しみ幸せでいたい | 自分は、のびのびと振る舞い幸せだ | 必要なものを奪われ、痛みを伴うこと | 幸せで満足していたい |
T8 | 挑戦する人 | 自分の影響を行使して、存在を感じていたい | 自分は、力があり有能だ | 他人に支配され、侵害されること | 自分を守りたい |
T9 | 平和をもたらす人 | 他者と融和することで、平和なきもちでいたい | 自分は、穏やかで安定している | つながりを失い、バラバラになること | こころの平穏を維持したい |
各センターが欲するもの
各タイプのセンターの違いにより、欲する物が異なります。
各タイプを説明する前に、軽くセンターのおさらいをしておきます。
センター | 該当タイプ | 一言でいうと | 求めるもの | 潜在的 感情 | 時間軸 | 説明 |
---|---|---|---|---|---|---|
本能(ガッツ) センター | T8:挑戦する人 T9:平和をもたらす人 T1:改革する人 | 本能で働くタイプ。 | 自立、 境界、 コントロール | 怒り | 現在、 今この瞬間 | 「自立、境界、コントロール」を得るため、周囲をコントロール、抵抗しようとする。 ストレスがかかると、動くことをしようとしがちです。 |
感情(ハート) センター | T2:人を助ける人 T3:達成する人 T4:個性的な人 | 心で感じるタイプ。 | (人からの) 関心 | 恥 | 過去、 イメージ | 「(人からの)関心」を得るため、自己イメージに固執する。 ストレスがかかると、自分の気持ちを優先しようとしがちです。 |
思考(ヘッド) センター | T5:調べる人 T6:忠実な人 T7:熱中する人 | 頭で考えるタイプ。 | 安全、 安心 (不安の解消) | 不安 | 未来、 理屈 | 「安全、安心」を得るため、戦略,、信念、理屈に思考をむける。 ストレスがかかると、考えることをしようとしがちです。 |
タイプ1:改革する人(本能センター×解決的反応)

通常のT1は本能センターに所属しており、エネルギーの向きは、内向きです。
センターの特性として、自立やコントロールを求める傾向にあります。
タイプ1は、問題を間違った状態(誤り)と捉えるため、直ぐに「これを正したい」と考えます。
問題発生時の反応例
タイプ1は問題に対して、合理的に「解決するべきだ!」という考えを持ち、現状の問題を突き止めて、解決をするための行動を起こします。
問題解決で重視するのは、自分の内側にある完全性です。
あるべき姿は何か、原理原則は何かと自分に問いかけ、それに即して行動をおこします。
そのため、問題解決を行う場合にも、とてもプロセスに拘ります。
同じ解決型でも、タイプ1はプロセスに拘り、タイプ3は効率重視のため、対立が起こることもあります。
タイプ3:達成する人(感情センター×解決的反応)

通常のTは思考センターに所属しており、エネルギーの向きは、両向きです。
タイプ3は「恥」の感情が非常に強く、問題を失敗するかもしれないリスクと捉えます。
「失敗」すると恥ずかしいと、恥の感情にも直結するので、直ちに問題を解決しよう(取り繕おう)と考えます。
問題発生時の反応例
タイプ3は、結果に焦点を置いて、効率重視、最短ルートで攻略する方法を探そうとします。
それが本来の「あるべき姿」がからズレていても、理に適わなくても「効率的」に最短ルートで解決するしようと試みます。
タイプ3の恥の感情は、「(人からの)関心」に基づくため、タイプ3の気にしている誰かが、起きている問題について、問題がないと思ってしまえば、(本当に問題があったとしても)気にすることをしなくなります。
そのため、スタート時点で想定した解決イメージと、解決した(取り繕った)結果がズレているという事もしばしば起きます。解決したという感覚(イメージ)が、タイプ3をとても重要します。
タイプ5:調べる人(思考センター×解決的反応)

通常のT5は思考センターに所属しており、エネルギーの向きは、内向きです。
センターの特性として、不安を感じやすい傾向にあります。
不安の感情を抑えるために、問題の全体像を把握しようと理屈で考えます。
問題発生時の反応例
タイプ5は問題に対して、深く、論理的に考え、問題に向き合おうとします。
タイプ1より合理的に、タイプ3より効率的に問題に対して向き合いますが、それを実行するかどうかは別問題です。
解決案を論理的にじっくり考えて模範解答を頭の中で思案しますが、現実世界では、パワー不足と感じているため、実行できないのが、タイプ5です。
「言葉にすると、自分に災いが降りかかる」と思っているので、通常は引き下がっており、実際に問題が解決するのにも時間がかかります。行動していないからといって、考えていないわけではないので、ピンチの時に話を聞きに行くと、意外とポンっと解決策を出してくれるのもタイプ5の特徴です。
最後に
さて、解決的反応のタイプ(T1、T3、T5)をみて、解決的反応のタイプはこんな感じというイメージはつきましたか?
同じ解決的反応でも、タイプやセンターの違いによって、行動や振る舞いなど異なるものになります。
9PCM(9つの性格と動機)を通じて他人の性格タイプを理解することで、コミュニケーションの質を向上させることができます。
他人の行動や思考の背後にある動機やニーズを理解し、より効果的なコミュニケーションを築くことができます。
自分のタイプだけでなく、他人のタイプを知ることで、ストレスへの対処法や冷静な判断ができるようになります。
自身のストレス反応や不健全な行動パターンを認識し、より建設的な方法でストレスを管理することもできます。
9PCMを学んで自身の欲求やニーズを把握することで、より意味のある目標が設定できるようになり、自己モチベーションを高めることができます。自身のタイプに合わせた活動や環境を選ぶことで、より充実した人生を送ることができます。
9PCMは、人間関係や個人の成長に関する理解を深めるためのツールとして役立ちます。
ただし、タイプは一つの枠に固定されるものではなく、個人の成長や状況によって変化することを忘れないようにすることも大事です。
9PCMを学んで、人間関係に活かしてみてはいかがでしょうか。