[9PCM]本能センターのタイプ(T8、T9、T1)について

9PCM(9つの性格と動機)は、人の性格を9つにわけて考えるエニアグラムをベースとした性格類型論です。
本記事ではセンターの3つ組のひとつ、「本能センター」に属する各タイプ(T8、T9、T1)についてまとめました。

本能センターについて

本能(ガッツ)センター

各タイプの詳細について、説明する前に本能センターと力の向きを解説します。

◆一言でいうと:本能で働くタイプです。ストレスがかかると、動くことをしようとしがちです。

◆該当タイプ:タイプ8、タイプ9、タイプ1

◆潜在的感情:怒り

◆時間軸:現在、今この瞬間

◆執着:周囲のコントロール、抵抗

◆問題:攻撃、抑圧

◆求めるもの:自立、境界

本能(ガッツ)センターの説明

本能(ガッツ)センターは「本能、体、生命力」といった原始的な部分と深く関わりを持っているセンターです

直感や動物的感覚が優れており、基本的に単純明快な思考を好みます。
自分の意思や好き嫌いがハッキリしていて、あれこれ考えるより「自分はこうしたい」と感覚で決断して行動する人たちです。
非常に生命力が強く、エネルギーが強いタイプで、「今この瞬間」を生きている方たちです。
その場の自己主張においては、大概他のセンターを圧倒します。

本能センターの「自立」とは自分のフィールドを形成して、他者をフィールド内に入らせないことです。
自分の領域内に他人が土足で入り込んでくることを嫌がります。境界意識があり、世界と自分を分断しようとします。
分断することによって自分を認識し、そこから世界と関わろうとするのです。

裏表がなくどっしりとして安定感があります。
しかし、他人の事情を考慮せず、ハッキリ言ってしまうなど、裏表のなさが逆に災難につながる事もあります。
不健全になればなるほど、頑固になったり、自分の意見を譲らなかったり、「自分の意見が世間の総意」というような振舞をすることもあります。

センターの力の向きと分類

各センターの力の使い方の方向のパターンを説明します。
力が「外向き」、「内外向き」、「内向き」の3パターンがあります。以下のとおり、各力の向きのパターンと力の使い方を説明します。

センターの
力の向き
該当タイプ説明
外向きT2,T7,T8センターの力を外に出すタイプです。
両向きT3,T6,T9センターの力を外側と内側の両方に出すタイプです。
どのタイプもそのセンターの力から最も遠ざかり、センターの力を薄く感じます。
内向きT1,T4,T5センターの力を内向きに出すタイプです。

タイプ8:挑戦する人(本能センター、外向きの力)

T8のエネルギーの向きは、外向きです。

センタースコア備考
本能
センター
3本能センターのエネルギーは、9タイプの内、一番強く外向きに出すため、パワフルに行動をします。
パワフル&タフなタイプ8は、自我エネルギーを外へ外へ広げようと主張・要求・行動していきます。
感情
センター
1感情センターのエネルギーは比較的に弱く、人からの関心を欲するという欲求が薄いです。
そのため、人の感情を感じ取る力が弱く、人への配慮を行うことが少し苦手です。
思考
センター
2パワー派ですが、思考センターのエネルギーは有効的に活用でき、パワフルながらも論理的に筋が通った考え方や行動を好みます。
大儀、理想、筋という話を比較的使う傾向にあります。

※どのタイプもスコアは6ポイントで配分しています。

ストレートな攻撃タイプで、本能センターの「怒り」や「周囲のコントロール欲」がわかりやすく出る人たちです。エネルギー同様、関心も自分より外側に向いていて、周囲への警戒を欠かしません。外界からの危険や、相手が自分の上に立って支配してくることに徹底的に抵抗の意を示します。
自身は面と向き合って、腹を割って正直に反論されたり、意見をされるのが好きですが、往々にして徹底的に叩き潰してしまうので、結果的に誰の反論も許さない状況を作りがちです。

そして、そうやって作り出した「自分のコントロール下の世界」を心地よく感じてしまうのもT8の特徴のひとつだと思います。

タイプ9:平和をもたらす人(本能センター、両向きの力)

T9のエネルギーの向きは、内側と外側の両向きです。

センタースコア備考
本能センター3感情センターと思考センターのエネルギーをバランスよく使うことに注力するので、本能センターのエネルギーを使い、行動するということが疎かになります。本能センターにいながら、パワフルさや行動力に欠け、穏やかなイメージを人に与えます。
感情センター1.5感情センターと思考センターのエネルギーをバランスよく使い、人からの関心を欲し、人を気遣うやさしい行動が行えます。ただし、本能センターの力が上手に使えないため、理解はしていても、通常、行動力は欠けています。
思考センター1.5感情センターと思考センターのエネルギーをバランスよく使い、論理的に考えた行動を行います。ただし、本能センターの力が上手に使えないため、理解はしていても、通常、行動力は欠けています。

※どのタイプもスコアは6ポイントで配分しています。

各センターの中心は、内側と外側の両面を使っているため、所属するセンターの力に触れることが疎かになるという特徴があります。
タイプ9も積極的には、力を行使せず、本能的で無いように見えます。

それでもやはり本能センターのタイプ。
自分のペースを乱されるのは嫌いで、直接的な攻撃はしませんが、そのぶん受動攻撃が多めのタイプです。

・人の話を聞いていないフリをする。
・曖昧な返事をする。
・「Yes」と言いつつ逆をやる。

といったように、どっしりとしていて、受動攻撃によって場を思い通りにコントロールする点は、本能センターのタイプと言えるでしょう。

タイプ1:改革する人(本能センター、内向きの力)

T1のエネルギーの向きは、内向きです。

センタースコア備考
本能センター3本能センターのエネルギーは、内向きに使います。内向きといえど、本能センターの一員なので、行動力はあります。理想の自分を維持するため、怒りの力を内に向けるため、常にフラストレーションが溜まりやすい傾向にあります。
感情センター2感情センターのエネルギーも有効に活用できますが、人からの関心も必要となるため、自分の理想像と他人の理想像の整合が取れているかという事を、気にし過ぎる傾向があります。
思考センター1自分の内面に理想像があり、そのことを追求し過ぎるあまり、未来を見据えた論理的思考が疎かになる傾向があります。そのため、短期的な自分の考えたプロセスに固執し過ぎてしまうあまり、人と対立することもしばしば発生します。

※どのタイプもスコアは6ポイントで配分しています。

理想の自分(完全性)を維持するために、自分の気持ちを抑制します。
そのため、常に怒りを内側にため込んでいるので、内面は相当怒りで煮えたぎっています。
自分の感情を圧力鍋や、たくさん振った炭酸飲料に例える人もいます。

外界に対しても、ある一良く振ったれないように境界線を敷いていますが、自分の気持ちや本音を「理想の自分には邪魔なもの」と敵視する傾向にあります。自分の感情を抑えつけている分、「常に眉間にしわを寄せている」、「イライラしている」など、「身体的緊張」が外面に出ている人もいますが、当たり散らかしたりしない分、内面に向いています。

完璧な状況を作り出せない、自分に対しても怒りを覚え、自分の感情も自分の求めるものと違うなら無かったことにしようとしてしまうなど、鬱屈とした感情をどこかに抱えているタイプです。