[9PCM]3つの無意識反応【ハーモニクス】について

9PCM(9つの性格と動機)は、人の性格を9つにわけて考えるエニアグラムをベースとした性格類型論です。
本記事では、問題発生時の「無意識反応」(ハーモニクス)についてまとめました。

無意識反応【ハーモニクス】について

無意識反応【ハーモニクス】とは

人はある問題に直面した時に、とっさに感応して、無意識に一定の態度が表に現れます。
どんな対応を取るかを分類したものを「問題発生時の無意識反応(ハーモニクス)」と呼んでいます。
9PCMでは問題発生時の無意識反応を、「肯定的反応」、「解決的反応」、「反射的反応」の3つの反応に分類しています。

肯定的反応とは

◆一言でいうと:肯定的な側面に焦点を合わせて前向きな反応するタイプ。

◆該当タイプ:タイプ2、タイプ7、タイプ9

◆とっさの反応:大丈夫! 
        ドンマイ! (気にしない)

◆スタンス:問題を過小評価しがちで、極力、複雑なことを考えたくないと思ってます。

肯定的反応の説明

・問題に対して、肯定的な側面に焦点を合わせて前向きな反応します。
・問題を過小評価しがちです。
・相手の悩みに対しては、「元気を出して、大丈夫。何とかなるから」と励まし、気持ちを和らげようとします。
・潜在意識的には、暗い気分になりたくない。面倒なことを抱え込みたくないと考えています。
・極力、複雑なことを考えたくないと思ってます。
・前向きな姿勢で周りの士気を高めることもあります。

肯定的反応の傾向例

①物事は何でもよい方に解釈する傾向がある。
②他人にはつい気分を害させないよう返事をしてしまう。
③周囲が幸せな感じでいることが大切で、問題となるような事は できるだけ、避けようとする。
④実際に問題があっても自分や他人に「大丈夫」と言い聞かせ、何とかなるように思えてしまう。
⑤知り合った人はだいたい受け入れることができる。

解決的反応とは

◆一言でいうと:問題に対して、感情的にならずに合理的な解決方法をとろうとするタイプ。

◆該当タイプ:タイプ1、タイプ3、タイプ5

◆とっさの反応:そう、きたか。。。
じゃぁ、どう対応しようか。(解決に向けた行動) など

◆スタンス:問題を自分が思う解決策で解決しようとします。
      

解決的反応の説明

・問題に対して、感情的にならずに合理的な解決方法をとろうと反応をします。
・問題を自分が思う解決策で解決しようとします。
 ただし、解決方法は万人が正しいという策ではなく、あくまで自分が思う解決方法です。
・相手の悩みに対しては、「こうすればいいよ」、 「いい方法があるよ」等、具体的な解決案や方法を示します。
・潜在意識的には「悩み=問題」と考えます。 
・解決志向は強いのですが、傾聴や共感することが苦手なため、ドライな対応をとりがちです。
 ※共感して、ただ話を聞いて欲しいだけなのに、このタイプの人に相談を持ち掛けると、解決方法の提示ばかりで共感してくれない。

解決的反応の傾向例

①問題に直面した時、その場で起きる感情はとりあえず脇に置いておく。
②できるだけ客観的、理性的に対処するために、まず事実関係を確かめようとする。
③人に物事を説明する場合は、十分に準備したものを筋道を整えながら話すことが多い。
④問題解決も合理的な方法を取ろうとする。
⑤効率的に問題解決を優先しようとする態度が、冷静な人、実際的な人という印象を与えることがある。

反射的反応とは

◆一言でいうと:問題に対して、反射的に感情的、身体的な反応を示すタイプ。

◆該当タイプ:タイプ4、タイプ6、タイプ8

◆とっさの反応:ええっ!? どうして!?(泣き崩れる、パニックになる)
        よし!!(本能的に攻撃や行動をする)など

◆スタンス:問題を過大評価しがちで、大げさに物事を捉える。

反射的反応の説明

・問題に対して、反射的に感情的、身体的な反応が生じます。
・問題を過大評価しがちです。
・問題に対して咄嗟に、反応します。対応方法は、自分の経験や知識、価値観に基づいた行動を取ります。
 (だいたい後の事は、まったく考えておらず、目の前の事に手をつけようとします)
・潜在意識的には、相手の悩みと自身の経験や知識を重ねて反応しています。
・相手から、自分の考えた事と異なった影響を受けることを大変、恐れています。
・問題解決に至るためには少し遠いかもしれませんが、自分の感情を無視しないことで、状況の悪化を防ぎます。

反射的反応の傾向例

①問題や葛藤がおきると、「なんで!?」、「どうして!?」といった気持ちが沸いてくる傾向にある。
②気持ちの衝動が抑えきれずに、咄嗟に行動を起こしてしまう。
③自分が感じたことや気がかりな事があると言葉や表情に態度として思わず人にわかるような形で出てしまう。
④その気持ちを他の人も同じように感じて欲しいと思う。
⑤問題やトラブルには鼻が利き、人の思惑(意図)は直感的に嗅ぎ分けられる方である。

問題発生時の無意識反応(ハーモニクス)まとめ

問題発生時の無意識反応(ハーモニクス)の説明を表にまとめると、以下のようになります。

問題発生時の
無意識反応
(ハーモニクス)
所属タイプ説明
肯定的反応T2:人を助ける人
T7:熱中する人
T9:平和をもたらす人
問題が発生しても、軽く受け止めます。
問題をポジティブに変換することもあります。
前向きな姿勢で周りの士気を高めます。
解決的反応T1:改革する人
T3:達成する人
T5:調べる人

問題を客観的に捉え、解決策を見つけます。
論理的に対処し、効果的な解決を追求します。
有能であることを重視しますが、感情を置いてけぼりにすることもあります。
反射的反応T4:個性的な人
T6:忠実な人
T8:挑戦する人
問題によって生じる感情を先に発散します。
ネガティブな側面と向き合い、共感を求めることで強みを発揮します。
問題解決に至るためには少し遠いかもしれませんが、自分の感情を無視しないことで、状況の悪化を防ぎます。

この「問題発生時の無意識反応【ハーモニクス】の3つ組み」を知ることで、各タイプの行動パターンの違いがより理解しやすくなります。また、自分のタイプのスタイルの特性を知れば、その長所を活かしていくこともできます。そして、他のスタイルの良いところを学んでいくこともできることになるでしょう。